歯みがき剤選び,気になる清掃力は?

   

このコラムは当院で執筆したnico2018年8月号の内容をもとにまとめたものです。
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歯みがき剤は,本来,歯みがきの清掃効果を高めるためのもの.
歯みがき剤の汚れを落とす力,すなわち清掃力は,清掃剤として配合されている研磨剤によって決まります.

強すぎても,弱すぎてもマッチしません.

自分の状況を知って目的に合ったモノを選ぶのがポイント!

 

歯みがき剤のタイプを見極めよう!

昨今,歯みがき剤選びがとてもむずかしくなっています.
同じ銘柄でも種類がたくさんあり,両手にとって読み比べないと違いがわからないこともあります.
そこで,細かい成分に目を向ける前に,まず歯みがき剤のタイプから見ていきましょう.

歯みがき剤のタイプには大きく分けて,2大疾患別にむし歯予防向け,歯周病向け,それから汚れの種類別にプラーク除去や着色除去,ヤニ取り用,そのほかケアの対象別に歯肉や歯根など,さらには特定の目的別としてホワイトニングや美白などのタイプがあります.

商品のパッケージや特徴を示す言葉から主に何を得意とするタイプの商品なのか参考にするとよいでしょう.

 

タイプでこんなに違う清掃力!

どのタイプの歯みがき剤も,多くの製品に歯の表面の汚れをかきとるために清掃剤(研磨剤)が配合されています.

しかし,かきとる効果は製品を見ただけではわかりません.
しかも,きわめて弱いものからかなり強いものまで大きな開きがあります.

もちろん歯を過度に傷つけないように研磨剤による歯のダメージの度合いは上限が定められています.
そこで歯の研磨性を評価する専門的な数値をもとに一般市販の歯みがき剤を並べてみると,ある程度の傾向があることがわかります*1.

ヤニ取りや美白,ホワイトニング目的の歯みがき剤は清掃力が強く,次いで,プラーク除去効果,そして歯周病や歯茎,歯根などデリケートな部分をターゲットにした製品は清掃力がマイルドになる傾向があります.
また,子供用の歯みがき剤もちょっと注意が必要です.同じ銘柄でも大人向け歯みがき剤よりも研磨剤を抑えた設計になっています.

生えて間もない永久歯はまだエナメル質が成熟していないためで,「子供なのに大人用が使えて偉いね」ではなく,子供には子供用を使いたい理由があるわけです.

 

歯みがき剤を出してみると・・・

それでは,実際に歯みがき剤を出してみてみましょう.

歯みがき剤にはチューブに入った白いものが圧倒的に多いのですが,これは研磨剤を練り込んだ「ペースト型」といわれているものです.
日本歯磨工業会によると,ペースト型に配合されている研磨剤は基本成分の10~60%となっており,清掃力は製品によって幅があります.

一方,流動性のある低粘性の「液状型」は10~30%の研磨剤が含まれており,やや粘度の高いものは「ジェル型」と呼ばれます.
これらの多くはペースト型よりもマイルドな清掃力となっています.最近では研磨剤無配合のものも増えています.

また,液体の洗口剤のように「リンス型」もあります.
すすいだ後ブラッシングをするように記載されているものは「液体ハミガキ」とか「液体歯磨」と表記されているもので,研磨剤は一切含まれていません.
そのほか,幼児や高齢者を対象にした分散しやすい「フォーム型」があります.こちらにも研磨剤は含まれていません.

このようなペースト,ジェル,液体,フォームなどの違いは剤型と呼ばれていて,上手く組み合わせて歯ブラシ,歯間ブラシなどとともに使いこなすと様々なリスクに対応できるようになります.

とくに剤型がジェル型やリンス型は,清掃効果よりも薬用成分を効かせることを目的にしているため,単独使用のほかペースト型との併用もオススメです.

 

まとめ

歯みがき剤をうまく選ぶには,まずはお口のなかの状況を理解することが大切.もしご自分のお口の状況がよくわからないかたは今日の受診で教えてもらいましょう.

歯みがき剤選びに迷われたら,歯科医院で歯ブラシと一緒に歯みがき剤を “処方”してもらいましょう.

次回は薬用成分についてみていきますよ.

 


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